【閉店】惜しまれながら歩みを止めた立ち食いそばの名店いろいろその2

前回の「【閉店】惜しまれながら歩みを止めた立ち食いそばの名店いろいろ」が意外と反響があったんで、続きを書いてみます。やはり資料として大事かもしれないと思います。なにしろ、オフィシャルの歴史なんてものはなくて、人の記憶にしか残っていないんですから。

●大黒そば・池袋

池袋は芸術劇場の向かいにあった名店も、2018年の5月に閉店してしまいました。
ここの名物はなんといっても春菊天そば(400円)。衣が薄めでみっちりと詰まった春菊が、ツユに浸るとほろほろとほどけていくのがいいんですよ。昔は春菊天そばで400円って、高い印象があったけど、値上げをぜんぜんしないから、むしろ安く感じるようになりました。

生麺の都度茹でも、昔は画期的だったなぁ。ツユはスッキリしたタイプで、店内にキッコーマンの段ボールがあったから、なるほどと。そば店はヒゲタ醤油を使うところが多いんですけどね。芸術劇場に出演している役者さんも、舞台の合間によく食べに来ていたそうです。

●深大寺そばまるよ・築地

築地の場外にあったお店。2017年の8月、60年の歴史に幕を閉じました。

かき揚げそばで650円とお高めなんですが、使っている素材がいいんで、食べると高いと感じなかった。アジ天も美味いんですよ。

珍しいことに、こちらは乾麺のゆで置きなんですよね。昔は深大寺にある業者からそばを仕入れていたんだけど、いろいろあって長野産の乾麺に切り替えたんだとか。おとうさんとおかあさんが、いい味出してました。

●だし家・旗の台

おとうさんと息子さんでやっていたんですが、おとうさんが体調を崩されて、2017年の8月に突然の閉店。

店名の通り、ツユがすんごく美味かったです。繊細な味わいで、乗せた天ぷらでツユの味が微妙に変わるのが楽しめるという。紅しょうが天とか、ジワッと酸味が入ってくるのがたまらなかったです。

実は2017年の7月に『カンムリ』(中国放送)のロケで訪れているんですよ。共演した稲村亜美ちゃんも、すごく気に入っていたんですが、オンエア前に突然、閉店してしまったので、そのシーンはまるごとカットされちゃったんですよね。また、どこかで再開してほしいです。

●そば清・東十条

創業50年の老舗も、2018年6月に閉店。店舗の老朽化がその理由。

この店構えは、問答無用でかっこいいよね。ほれぼれしちゃう。自家製麺で“大衆そば”って感じのそばが美味いんだ。正しき立ち食いそばですよ。印度カレーなんて書いてあるけど、名物のカレーは、見事なジャパニーズカレー。水のコップなんか、ワンカップのグラスですからね。もう、いちいちたまらない。

これで東十条からは個人経営の立ち食いそば店はなくなり、富士そばのみに。やっぱり美味い店は、ちゃんと通いたいものですね。なんであれ、いつかはなくなってしまうものですから。

 

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